映画 愛を読むひと 鑑賞
あらすじ
道端で具合が悪くなったのを助けてもらったことをきっかけに
少年マイケルはハンナに恋をする。
ハンナもそれに応え、マイケルは学校の友達と遊ぶことより、ハンナの家へ向かうことに夢中になる。
ハンナはマイケルの朗読を好み、本を読み聞かせるよう要求する。
楽しい日々が続いていたが、ある日突然ハンナは姿を消す。
やがてマイケルは法科大学生として成長し、
ゼミとして観にいったナチス収容所の労働者についての法廷でハンナと再会する。
軽く楽しい恋愛映画を観ようと借りたつもりが、何とも重たいテーマ。
でもけっこう好きな内容。
前半は暗く湿ったラブストーリー
あどけない少年と年上女性の典型的な関係。
後半はその関係が一転。
大学生、弁護士と立派に人生を歩んでいくマイケルと
被告人。
マイケルはハンナを助けるべきか悩むけれど、結局彼女の気持ちを尊重する。
この選択が好き。被告人の彼女を助けないのは、他人から見て酷いと思われるかもしれないけど、
主人公が本当に望んでいること、一生懸命守っていることを尊重する。例えその選択が世間一般では間違っていたとしても、
彼女が選んだことを強引に変えることなく、そっと見守る。
これができる人はなかなかいないなぁ。
ハンナは例え有罪になろうとも、こうでありたいという自分像を守ることを優先した。
終盤で少しそれが崩れてしまい、ハンナの人間らしい弱さが出てくる。
マイケルはそれを見逃さず、当然少し幻滅する。
ただ、最後の最後でハンナはそれに気が付いたのか、自ら命をたつ。。。
ハンナはどこまでも完璧主義者だったなあ。
強いところは尊敬するけど、それじゃあ幸せになれないよ。。
もっと他人を頼って良かったのに、それを許されない環境で育っちゃったんだね。
恋愛ストーリーなのになぜか学校教育の必要性を学んだ気がする。
全体的に落ち着いた表現。メッセージ性は感じるけど、押しつけがましくない程度で
心地よくはないけど、好きな映画でした。
でも、恋人と観るラブストーリーとして選んでたら、失敗してたな。